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人間工学を用いたエルゴノミクス・キーボードのメリット・デメリット

人間工学を用いて人間の身体に最適化したエルゴノミックキーボード。そのメリット・デメリットをまとめました。

エルゴノミクス・キーボードとは?

人間工学を用いたデザインのキーボードを「エルゴノミクス・キーボード」と呼びます。

通常のキーボードとの違いはキーボードの形状とレイアウトで、通常のキーボードが横一線のキーレイアウトなのに対して、エルゴノミクス・キーボードは扇形のような形でレイアウトされます。

キーレイアウトは通常のキーボードと同じですが、キーを中心に向かってカーブさせることで、扇形を実現しています。

エルゴノミクス・キーボードのメリット

エルゴノミクス・キーボードのメリットは、身体への負荷が少ないことです。

キーレイアウトを見ればわかりますが、キーボード本体に対して手が垂直になるのではなく、斜めに置くのが特徴的で、こによって肩から手までのフォームが身体に負担のかからない形になります。これは実は非常に楽なフォームで、試しにキーボードの上に何も考えずに手をおいてみると、このエルゴノミクスの形になるはずです。

一般的な直線デザインのキーボードの場合、キーボードに正体させるために手首を45度くらい曲げてタイピングをすることになります。これが手首や肘、肩などへの負担になります。

エルゴノミクス・キーボードはこれらの負担を軽減させることで、身体へのダメージを減らすことが出来ます。

エルゴノミクス・キーボードのデメリット

エルゴノミクス・キーボードのデメリットは二つ、

  1. サイズが大きい
  2. 正しいポジションを会得する必要がある

という点です。

まずサイズについては、エルゴノミクス・キーボードはフルサイズキーボードがメインになり、キーボード筐体もやや大きめのデザインが多いため、デスクのスペースを多めに必要とします。サイズが大きいのでモバイルにも向きません。

そしてもう一つのデメリットである「正しいポジションを会得する必要がある」という点は、より重要なポイントです。

エルゴノミクス・キーボードは、センターポジションの隣のキーで左右に分離されたデザインになっているため、キー運指が正しくない場合、いつもと同じようにタイピングが出来ません。

例えば、正しいキー運指では「Y」キーは右手人差し指でタイピングをしますが、人によっては、左手人差し指や中指でタイピングする癖がある人もいるでしょう。左右に分離しているエルゴノミクス・キーボードの場合、「Y」キーと隣の「T」キーは、3キー分ほど離れているので、左手の指でタイピングをすることはかなり厳しくなります。

そのため、正しいキー運指でタイピングが出来ていない方は、エルゴノミクス・キーボードにすることでタイピングが混乱してうまく打てなかったり、タイピング速度が下がってしまうことがあります。

キータイピングがメインの仕事の方にとっては、タイプミスやタイプ遅延は業務の支障になることがあるので慎重に選ぶようにしましょう。

エルゴノミクス・キーボードの選び方

エルゴノミクス・キーボードは、通常のキーボードよりもかなり癖のあるキーボードです。ですので、選ぶ際は必ず試し打ちをしましょう。

エルゴノミクス・キーボードは家電量販店やPCショップなどで実機が展示されていることが多いので、そこで500文字分くらい打ってみて、違和感はないか、自分の運指で問題なく使えるかをチェックしましょう。

エルゴノミクス・キーボードも製品によってはキーキャップが低いロープロファイルのものから、標準プロファイルのもの、テンキーあり・なしなど種類がたくさんあるので、自分のスタイルに合うものを必ず実機で触ってみましょう。

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