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超高速連打を可能にする「ラピッドトリガー」とは?メリットとデメリット

キーボードの入力反応性を高速化するラピッドトリガー。ゲーマーやタイピングにこだわる人におすすめの機能である「ラピッドトリガー」の特徴と、メリットとデメリットを解説します。

ラピッドトリガーとは?

ラピッドトリガーの仕組み

ラピッドトリガー(Rapid Trigger)は、キーボードの入力反応性を高速化する技術です。

キーボードには、キーをどこまで押し込むとスイッチがオンされるのかという「アクチュエーションポイント」があります。例えば、アクチュエーションポイントが1mmであれば、キーを1mmだけ押し込めば入力と判定されいます。

最新のメカニカルキーボードでは、専用ソフトウェアでアクチュエーションポイントを設定できるモデルも存在します。

キーの「オン」の反応についてはアクチュエーションポイントを低くすることで対応ができますが、難しいのが「オフ」の感知。当然ですが、キーをオフにするポイントは「戻っていると判定する」ためにオンにするポイントよりも上である必要があり、例えば「1mmでオン」にするなら「コンマ数mm」でオフにするポイントを作る必要があります。

常に1mmくらいで入力がされれば大きな問題になりませんが、例えば、底打ちタイピングをしてしまった場合、オンまでの距離は1mmですが、キーの底から1mmまでの戻る距離の間は「オフにならない(キーを押し続けている状態)」になるため、逆に反応が遅くなるという現象が起こってしまいます。

一方で、ラピッドトリガーに対応したキーボードでは、オンは「キーが押されている間」で、オフは「キーが戻っていると感知したら」という特殊なセンサーを搭載したキースイッチになっているため、キーが戻らなくてもキー入力をオフに出来ます。

この仕組みでどう変わっていくかというと、キーを連打する際にキーをトップまで戻す必要がなくなるため、「押し込んだまま連打」というのも可能になるわけです。また、ユーザーが「話しているのに反応が遅い」という現象も軽減されます。

ラピッドトリガー対応キーボードのメリット

ラピッドトリガーに対応したキーボードには、以下のメリットがあります。

  1. 連打速度の向上
  2. 入力の精度の向上
  3. 指への負担の軽減

わかりやすいのは連打速度の向上。キーが戻らなくても押し込んだままでも連打が出来るため、キーの移動距離が短く済むため連打速度が向上します。

地味に大きいのが入力の精度の向上と指への負担の軽減。キースイッチは精密機械でも、入力する側の人間の動きは不安定ですから、必ずしもイメージした通りの入力反応にならないことがあります。これが入力の精度の低下や、指への負担の軽減にもつながっているわけです。

ラピッドトリガーに対応したキーボードにすることで、入力の精度の向上されると、タイピングの速度も上がり、指への負担も軽減することが出来ます。

ラピッドトリガー対応キーボードの注意点

ラピッドトリガーに対応した対応キーボードを使用する際には、以下の点に注意が必要です。

  1. アクチュエーションポイントを下げすぎると、誤入力の原因になる可能性がある
  2. キーを強く押すと、キースイッチやキーキャップの破損につながる可能性がある

繊細なセンサーを使っているということを考えたら当たり前の部分ですが、ラピッドトリガー対応キーボードは比較的高額なため、購入前にリスクは知っておくべきでしょう。

ラピッドトリガーの対応キーボード

2023年現在、ラピッドトリガーに対応したキーボードは、以下のメーカーから発売されています。

  1. Razer
  2. Logitech
  3. Corsair
  4. Ducky

ゲーミングキーボードを製造するメーカーが主ですが、今後拡大していく可能性もあるでしょう。

ラピッドトリガーの使い方

ラピッドトリガーは、各メーカーが出しているキーボードのユーティリティ・ソフトウェアから設定します。また、一部のキーボードは本体にラピッドトリガーのオン・オフ機能を搭載しているモデルもあります。

設定方法はメーカーや製品によって異なるため、各メーカーのマニュアルを確認しましょう。

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