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メカニカルキーボードを中古で買う時の注意点と選び方

新品だと高いメカニカルキーボードを安く購入できるのが中古の魅力。ただし中古の場合、新品とは違った注意点や選び方があります。

中古メカニカルキーボードが新品と違うところ

中古のメカニカルキーボードでは、当たり前ですが新品と違ってパーツが劣化しています。中古のメカニカルキーボードでは、主に3つの点で劣化が懸念されます。

  1. キースイッチの劣化
  2. バッテリーの劣化(ワイヤレスの場合)
  3. ケーブルの劣化

キースイッチの劣化

メカニカルキーボードの命とも言えるのがキースイッチ。メカニカルスイッチは5,000万回などの高い耐久性があると言われますが、実際にはそれよりも早く不具合が出ることが多く、特にメカニカルキーボード特有の不具合である「チャタリング」は耐久回数よりも早い段階で出てきます。

キースイッチの劣化は、

  1. 前のオーナーがどれくらい使っていた(キーを押した)か
  2. 前のオーナーがどんな環境で使っていたか

で左右されますが、それを完璧に知る術はほぼありません。つまり、中古でメカニカルキーボードを買う場合は劣化の程度は全くわからず「いつ壊れるかは運次第」なところがあります。

バッテリーの劣化

こちらも使い方や製品の仕組みによって劣化の具合が変わります。

一般的に、バッテリーは「充電回数」と「使用温度」で劣化が決まり、こちらも前のオーナーがどのように使っていたかに左右されます。

バッテリーが劣化している場合は、極端に短い時間しかワイヤレスで使えなかったり、製品の仕組みによってはバッテリーが認識しないとキーボードとして使えないケースもあるので注意しましょう。

ケーブルの劣化

有線タイプのメカニカルキーボードでよくあるトラブルがケーブルの劣化。

特にUSB接続オンリーのメカニカルキーボードの場合、ケーブルが劣化したり断線したりするとキーボードが使えなくなってしまうので、スイッチの劣化やバッテリーの劣化よりも深刻な状況になります。

中古メカニカルキーボードの上手な選び方

信頼のあるキースイッチを搭載したモデルを選ぼう

チャタリングなどの原因になるキースイッチの劣化ですが、劣化具合が確認できない以上、「劣化がしにくいキースイッチ」を選ぶのが、中古でメカニカルキーボードを買う際に唯一できる防衛策です。

キースイッチで耐久性が高いのは、ドイツCHERRY社のCHERRY MXスイッチやゲーミングアイテムのトップランナーRazerのRazerメカニカルスイッチでしょう。

逆に中華系のスイッチを搭載したメカニカルキーボードは、中古だと信じられないくらい安いというメリットがありますが、スペック上の耐久性はほぼないと思って良いので、中古で買う際はリスクが高くなります。

ホットスワップモデルを選ぼう

メカニカルキーボードのトラブルの多くはメカニカルスイッチのトラブルですが、スイッチ自体を自分で交換できる「ホットスワップ式」のモデルを選ぶと、スイッチが故障してもスイッチを簡単に交換ができるので自分で修理が出来ます。

ホットスワップ式のメカニカルキーボードは本体価格が高い傾向にありますが、キースイッチ自体は1個100円くらいで購入できるため、本体修理や買い替えを考えたらコスパは高くなります。

ワイヤレス・有線の両方が使えるモデルを選ぼう

ワイヤレスのメカニカルキーボードを中古で買う際は、バッテリーが確実に劣化しています。そのため、「最悪バッテリーが死んでも使える」という条件で中古アイテムを選びましょう。

最近のメカニカルキーボードはバッテリーが必要なワイヤレスモデルでも、有線に対応していることがほとんどで(USBで充電するため)、有線式も選べるようになっていれば安心です。

有線式の場合はポート接続タイプを選ぼう

ここ数年でメカニカルキーボードもBluetooth接続が標準になってきましたが、それでも安いメカニカルキーボードの場合は、未だに有線接続のみのモデルが主流です。

有線接続は「確実に使える」というメリットがありますが、中古の場合は使い方や前オーナーのケーブルの取り回し方次第で劣化や断線が起こっているがあります。

購入した時は使えたとしても、ケーブル内部で断線が発生しているといつかは使えなくなるので、有線式のメカニカルキーボードを中古で買う場合は、本体にケーブルが直付されているモデルではなく「本体のポートにケーブルを挿す」タイプを選びましょう。

また、中古で買う場合はケーブルの種類も重要。上位グレードのメカニカルキーボードは、耐久性を考慮して一般的な樹脂タイプのケーブルではなく、断線に強いニットタイプのケーブルを採用していることがあります。

中古で有線式のメカニカルキーボードを選ぶ際は、ケーブルの種類もチェックしましょう。

年式の浅いモデルを選ぼう

ここ数年で人気が急上昇しているメカニカルキーボードですが、自体はかなり前から存在します。

新品市場ではそこまで古いモデルは流通していませんが、中古市場は10年以上前のモデルも普通に販売されているので、いつのモデルなのかも必ずチェックしましょう。

あまりに古いモデルだと、故障の際の修理も出来ない場合があるので、短命に終わって「新品で買った方が安かった」となってしまうことがあります。

中古キーボードを買う場所の選び方

中古PC専門店で買うのがベスト

中古PC専門店なら、中古メカニカルキーボードの査定も多くしているため、大体どのあたりに不具合が潜んでいるのかもわかった上で査定、検品をしています。そのため、ハズレの中古品に当たる確率は、ある程度低く出来ます。

中古のメカニカルキーボードは、どこに不具合が潜んでいるのかわからないためチェック漏れの可能性はありますが、万が一の場合でも、初期不良対応をしてくれる中古PC専門店であればよりベストです。

後述する、ヤフオクやメルカリなどでの個人売買と比較しても、中古PC専門店で購入する場合はリスクをかなり抑えられるので、中古で買うなら中古PC専門店以外は避けるべきでしょう。

ヤフオク、メルカリなどの個人売買はリスク大

中古メカニカルキーボードを買う際に、一番避けたいのがヤフオクなどのオークション、メルカリなどフリマに個人で出品している商品を購入すること。

当たりが引ければ安く買えることもありますが、ヤフオクやメルカリは、概ね中古市場の平均に近い価格に落ち着くことが多いため、リスクを考えたら安くはありません。

ただし、ヤフオクは中古PC専門店が出品していることもあり、その場合は初期不良対応などの条件次第で、中古品を買ってもリスクを抑えることが出来ます。

個人間の売買で、メカニカルキーボードを買うなら、

  1. 未使用品
  2. 保証が残っている
  3. よっぽどの特価品

以外は、避けた方が懸命です。

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