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メカニカルキーボードのスイッチ軸を変えると打ち心地はどれくらい変わる?

軸が変われば音もクリック感も変わるのがメカニカルキーボードの面白いところ。今回は、スイッチ軸を変えるとどれくらい打ち心地が変わるのかをまとめました。

スイッチ軸を変えると変化するところ

スペックも軸ごとにかなり違う

メカニカルスイッチのキーボードの場合、軸タイプによってキーを押した時の押下荷重がかなり違います。

Cherry MX規格の場合の押下荷重は下記の通りです。

軸タイプ キー押下荷重 ストローク キー音
赤軸 45g 4.0mm スコスコ
青軸 50g 4.0mm カチャカチャ
茶軸 55g 4.0mm カチカチ
黒軸 60g 4.0mm グニグニ

一番軽い赤軸と一番重い黒軸では15gも重さが違います。15gは重量としては誤差くらいの重さですが、指先だけで押すと考えると、結構な差です。

「クリック音」の違いも意外と大きい

実際に違う軸のメカニカルキーボードを使ってみるとわかるのですが、キーの音も意外と打ち心地には影響しうます。

例えば、青軸のようなカチャカチャ騒がしいキーボードから、赤軸のような静かな軸に変えると、スコスコという音の「抜け感」が感覚的に「軽い」と感じることもあって、5gくらいしかキー押下荷重すごく軽くなったような気がしてきます。

合う・合わないは作業や個人差が大きい

キーボードの合う・合わないは、意外と個人差が大きい部分でもあります。

例えば、指の長さや握力は全く同じという人はほとんどいません。人によっては、真ん中のキーは茶軸くらい重くていいけど、小指がメインになる端のキーは赤軸くらい軽い方がいいという人もいるでしょう。

同様に、作業によっても使うキーが異なるため、軸選びも変わってきます。

満遍なくキーを使う人は全てのキーで違和感のない、バランス感が大事です。特に、ライターやプログラマーの方のように、毎日万回単位でキータッチするような人は、軸を変えるだけで指や腕の疲れが大幅に変わってきます。そのような仕事の方は、軽さは疲れにくさを重視して軸を選んだ方が良いでしょう。

逆に、ゲームなど主に使うキーが限定される用途の場合は、指にあった押下荷重をドンピシャで選んでも問題ありません。

キー以外の要素も大きい

一方で、キーボードを交換すると、キーボードのデザインも変わることがほとんどです。

キーボードのデザインが変わると、

  1. キーの材質
  2. キーボード自体の傾斜
  3. キーボードの高さ

など複数の要素が変わるため、仮に軸の感覚がマッチしていたとしても、意外と打ちづらく感じたり、「音は嫌いだけど打ちやすい気がする」ということがよくあります。

メカニカルキーボードはキーの交換も簡単にできるため、キーだけカスタマイズしていくというのもアリです。

用途によって使い分けるのもアリ

メカニカルキーボードは、キーボードとしては高額なアイテムになるので、慎重に選んで一発で良いものを選びたいところですが、合う合わないの世界になるので、実際に使い込んでみるしかないのが現実です。

また、用途によって使い勝手が違うという点も見逃せません。

例えば、所定のキーを連打することが多いゲーム用途なら、音よりもクリック感や重さが重要になるかもしれません。一方で、仕事などでたくさんの文字をタイピングするような用途なら、クリック音より軽さや疲れにくさが大事です。

その意味では、無理に一つのキーボードでまとめようとするよりも、ゲーミング用、仕事用とキーボードを分けた方が、キータッチの満足度が上がるかもしれません。


メカニカルキーボードは、種類も豊富で新製品もたくさんリリースされていくので、「これはピッタリ合う!」というキーボードと巡り合ったら、終売になってしまう前に、2、3個予備用に買っておいた方が良いでしょう。

キーボードというのは、それくらいに「出会い」の部分があるPCアクセサリなんです。

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